宮城県石巻市の獣医師が人工交配した牛の二十数頭が血統書に記載された種牛と違うことが明らかになり、県は人工交配に対する新たな実施要領を公布したらしい。
DNA検査によってデータ不一致の問題が明らかになったのは、僕がまだ大学に籍を置いていた時代だからかれこれ5年くらい前の話になるだろうか。たまたま同じバイトに就いた動物系の学科で豚の繁殖について研究していた後輩が、当時、県から渡されたデータからウシの発現形質とか遺伝子型などのチェックに関与していたらしいのだが、結構な数の怪しいウシがいてちょっともうデータの方が信用できないんですよね。みたいなことを漏らしていたのが思い出された。
だから最初にこのニュースを聞いたときにはまぁ随分と懐かしい話が今頃になって上がってきたものだという印象だった。
僕は経済系だったので、直接にそのデータの検証に携わったわけではないし専門外のことに関してはアカデミックな立場から発言することはできないのだけど、そもそも牛の畜産って繁殖農家と肥育農家の経営母体が分かれているところも多いから、ちょっと怪しいなと訝りながらも繁殖農家が売り飛ばしてしまえば問題の発覚は遅れるのである。
牛の妊娠サイクルは10か月で、月経停止期間なども含めるとおよそ年に一回、人間とにている。人工交配によって毎回確実に妊娠するわけでもないのも人間と同じなので、産業レベルでは8年に6回繁殖するという説明が一般的になっている。
件の獣医師はおよそ12年前からこうした行為を行っていて、僕が話を聞いた5年前というとすでに7年間、であれば5~6サイクル分の牛がデータ詐称のもと出荷されていたに違いない。
ブランドイメージの向上や食肉の品質を追求している産業関係者にとっても労力、時間は手痛いものになるだろうが、こうして問題の切り分けが進めば正確なアナウンスの下で消費者の理解を得られる機会が増えると思えば、およそ事態の発覚から五年間という時間もまるきり無駄に過ごされたわけでもないのが救いであろう。
目には見えないがそうした堅実で地道な努力にひびを費やしている人々には頭が下がる思いである。
DNA検査によってデータ不一致の問題が明らかになったのは、僕がまだ大学に籍を置いていた時代だからかれこれ5年くらい前の話になるだろうか。たまたま同じバイトに就いた動物系の学科で豚の繁殖について研究していた後輩が、当時、県から渡されたデータからウシの発現形質とか遺伝子型などのチェックに関与していたらしいのだが、結構な数の怪しいウシがいてちょっともうデータの方が信用できないんですよね。みたいなことを漏らしていたのが思い出された。
だから最初にこのニュースを聞いたときにはまぁ随分と懐かしい話が今頃になって上がってきたものだという印象だった。
僕は経済系だったので、直接にそのデータの検証に携わったわけではないし専門外のことに関してはアカデミックな立場から発言することはできないのだけど、そもそも牛の畜産って繁殖農家と肥育農家の経営母体が分かれているところも多いから、ちょっと怪しいなと訝りながらも繁殖農家が売り飛ばしてしまえば問題の発覚は遅れるのである。
牛の妊娠サイクルは10か月で、月経停止期間なども含めるとおよそ年に一回、人間とにている。人工交配によって毎回確実に妊娠するわけでもないのも人間と同じなので、産業レベルでは8年に6回繁殖するという説明が一般的になっている。
件の獣医師はおよそ12年前からこうした行為を行っていて、僕が話を聞いた5年前というとすでに7年間、であれば5~6サイクル分の牛がデータ詐称のもと出荷されていたに違いない。
ブランドイメージの向上や食肉の品質を追求している産業関係者にとっても労力、時間は手痛いものになるだろうが、こうして問題の切り分けが進めば正確なアナウンスの下で消費者の理解を得られる機会が増えると思えば、およそ事態の発覚から五年間という時間もまるきり無駄に過ごされたわけでもないのが救いであろう。
目には見えないがそうした堅実で地道な努力にひびを費やしている人々には頭が下がる思いである。
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