赤単が強い

2019年3月12日 ゲーム
先月、今月とミシックでラダーを回しているとどうしても感じるのは赤単の強さだ。
他のデッキと比較してもBO3の赤単の勝率はかなり高く、白ウィニーはメイン勝率はいいもののサイド後には勝率を落としてしまっていた。

赤単が強い理由はいくつかある。
まずはゴブリンの鎖回しというカードが単色系デッキに対して刺さること。
タフネスを上昇させるカードを引けなかった場合、3ターン目鎖回し、4ターン目鎖回しと展開されるだけで単色系デッキはほとんどなす術なく死んでいく。

二つ目の理由として多色化がショックランドによって支えられている為、直接ライフを狙うハードルが下がっていること。M10ランドを採用する場合にも例外なくショックランドを前提とするため、マナ基盤の依存度は必然ショックランドの方が高くなる。
翻って、多色化の基盤をショックランド以外で賄う工夫を施したデッキは赤単に対しても強い。たとえば赤緑ウォリアーのようなデッキは赤単に対して十分な勝率を誇っている。

赤単が強い理由の三つめは、特にサイド後の話だがドローソースが異常に強い点があげられる。
舞台照らしや危険因子、実験の狂乱、リックス・マーディの歓楽者といったカードが相互にドローを支える為、息切れせずに相手の息の根を止めるところまで火力を補充してくれる。今の赤単を対処するためには、隙間なく相手のアクションへの完全回答を叩きつけ続けなければならないとさえ思える。
捌き切ったと一息付けるデッキはスルタイとエスパーをおいて無いのではないだろうか。

環境的要因を挙げるなら他にもある。
この環境全体の特色は、エンチャントが強い環境ということなのだが、最近はそれが環境を規定しているとさえ考えるようになった。
軍団の上陸や不可解な終焉、議事会の裁き、ベナリア史に始まり、執着的探訪、アズカンタの探索、ギルド会談、ケルドの炎、実験の狂乱、最古再誕、そして荒野の再生。
それらからパワーは落ちるが封じ込めや氷結、虚報活動、ハダーナの登臨、燃えがら蔦、恐怖の劇場なども準構築級として活躍しており、そのほかにも野生の律動やサルカンの封印破り、ミラーリ予想や千年嵐など期待を寄せられているエンチャントは枚挙にいとまがない。

昔の常識で言えば、エンチャントは長い時間ボードに残る分、効果が限定的でコストが重いというのが相場なのだが、現在のエンチャントはそれ自体がアドバンテージリソースとして働き、かつ速効性を持たさられている為、活躍の幅が非常に広くなっている。それでいてコストが他の強力なクリーチャーとそう変わらない範疇に収まっているので、対処できなければ負けるという構築級のエンチャントが早い段階で、それこそ先手の2ターン目、3ターン目などに着地する。
つまりフェアデッキが後手番を引いた際にはそれを上回る1~2ターン目に現実的な脅威を展開しておかなければならないというのが今環境の本質ではないだろうか。

であれば、1~2ターン目の脅威となりうるのが1マナでパワー2のクリーチャーであったり、強迫、思考消去といったハンデスであるため、スルタイミッドレンジが活躍できなくなってきているのは実にそういう部分に齟齬を持っていると思われてならない。ただ、もちろんこれは理由の一端にすぎず、メタられる側だからとか、同型を意識しすぎとか、3色というマナベースが安定するほど遅い環境じゃないとかそういう理由もあるだろう。


まぁそんなこんなで、いくつものデッキをイナゴした結果、赤単の勝率が良いなということで落ち着いた。確かに赤単をメタるのは簡単なのだが、環境のデッキが多様なため、それにも少なくないリスクが伴う。赤単殺しのようなデッキにのるとそれ以外にもバンバン当たる為、抵抗があるのだろう。連日、赤単に親を殺されたようなデッキに出会う確率もそれほど高くはなかった。


更に赤単は脳にも良かった。
ロジカルに相手がこういう動きなのでこちらのサイドプランはこっち、と細細とした調整を施すよりも自分の動きを押し付けて勝つ方がミスも少ない。これは中年間近の男にとってとてもうれしい。

返す返す、赤単は強いというのがMTGAを回しながら思う昨今の感想である

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年7月  >>
293012345
6789101112
13141516171819
20212223242526
272829303112

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索