クモの話

2018年8月11日 日常
一歩家を出れば蜘蛛御殿。
あちらこちらに蜘蛛が巣を張り散らかしていて、虫の死骸や葉っぱなど実に多様なものがひっかかっているのを見かける。

そうはいってもクモという虫は随分と人権を得るようになったなぁなんて思う。
イヤ、なにか特別扱いをされているとは私も思わないが巷には蜘蛛好きを自称する人が随分と増えたように思う。
攻殻機動隊のタチコマじゃないがクモらしい動きなどはどこか愛らしさのようなものをたしかに感じなくもない。
私もクモは割と好きな方だ。どういうクモが好きかといえば最近、ネット上でわんさかプッシュされているハエトリグモではなく、ルブロンオオツチグモのようながっしりとした肉感の強いクモが好きだ。
ただああいうガッシリした感じのクモは熱帯に近いところで生きているものが多く私の住まう東北地方では温度管理や湿度管理などきちんと育成環境を整えないと飼育は難しいようだ。

クモの話といえばやはりクモの糸だろうか。

ハエトリグモは獲物に飛び掛かるとき自らに命綱を一本付けておく。(繊維状のものなので実際に一本と呼ぶべきかは諸説あるが)

さながらバンジージャンプのように身を空中に放り出す前に大瓶状腺糸というクモが出す糸の種類でもとりわけ頑丈なものをつけて飛び立つらしい。

しかし、その綱はバンジーのゴム紐の様に伸びきったら元の所へ伸縮してくるわけではない。糸の構造が一部潰れて崩壊エネルギーが熱として放出され、見事ブレーキのような働きを見せるという。
狩りを経るごとに腺からどのくらいの長さの糸を出せばブレーキがどのくらいかかって獲物をキレイにキャッチできるということを学んでいくのだと空想するとなんだか心くすぐるものがある。

しかし、実際に日本で目にする機会が多いのは毒々しい色をしたジョロウグモやコガネグモばかりなのでしゃにむに大きくなっていく彼らをみて餌になってしまった多くの犠牲に思いを馳せて何とはなしに無常観を感じてしまうのである。

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